焼畑でセラード地帯半減 「20年後には消滅」の危機 10/09/03 (9:09)

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 「セラードがなくなることはあり得る、限りある資源だ」――。

 ゴイアス州ニケランジア市の公務員、フランシスコ・デソウザさん(42)は語る。セーラ・ダメーザ・ダムの魚類保護が仕事のデソウザさんは、2004年まで60の炭焼き釜で木炭を製造販売していた。

 ブラジル中部のセラード地帯は1970年代以降、国際協力機構(JICA)との共同農地開発などでコーヒー豆や大豆の一大生産地となった。土地開拓を進めるため、当初はユーカリ植林が盛んに行われ、その後、自然林にとって致命的とも言える炭焼きが広まった。
 理容師だったデソウザさんはこの波に乗り、「開拓したい」という地主から土地を借り、60の炭焼き釜を据えてミナス州向けの製鉄用木炭を作り始めた。同様のきっかけで炭焼きを始めた人は多く、セラードの自然林は伐採や焼畑が急速に進んだ。

 国立地理統計院(IBGE)が1日公表した統計によれば、全伯で総面積が2千平方キロメートルだったセラード地帯は、08年までに48・37%が消滅した。生態系では植物131種と動物99種が絶滅危機にあるという。
 ブラジリア連邦大学(UnB)のレゼンデ教授によると、最新調査(08年)からこれまでに伐採が進み、「全体の60%が消滅したと考えていい」。有効な保護政策がないまま、このペースで伐採や焼畑が進めば、「30年には完全消滅する」という。

 アマゾン地帯の伐採とセラード地帯の伐採と焼畑は、伯国の二酸化炭素(CO2)排出量の75%を占めるとされる。アマゾンは近年、関心の高まりで抑制されつつある。セラードはそのしわ寄せで、02~08 年の間に総面積の4・18%を失った。
 IBGEは、喪失が特にひどいマラニョン、バイーア、マット・グロッソ州について「緊急保護対策を取る必要がある」と警鐘を鳴らす。政府は昨年、木炭用の伐採規制や区域内の特別監視策を打ち出したものの、現時点では有効手段となっていない。

 監視の目が厳しくなったため炭焼きを止め、「今はセラード保全に務めている」というデソウザさんのような人は珍しい存在だ。UnB教授の言う「完全消滅」まで後20年、岐路に立たされている。

2010年9月3日付

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