東京便り 野田政権は本格政権への繋ぎ 11/08/30 (13:03)

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 民主党の新代表が野田佳彦財務相(54)に決まった。今回の代表選立候補者は菅内閣の一員ばかりで、新鮮さもなく、国民の関心も低かった。意外だったのは、国民的人気が高く、最も有力候補と言われていた前原誠司前外相(49)が、第1回目の投票で野田氏を下回ったことだ。民主党議員も、政治献金の疑惑を抱えて外相を辞任した前原氏には投票しづらかったのかも知れない▼今回の代表選では、政権交代したときに掲げたマニフェストを守る候補者か、それともマニフェストを修正、自公にすり寄る人かが注目されていた。大多数の民主党議員は自公にすり寄る野田候補を選んだ。民主党支持者の中には、「これで民主党は消滅への道を歩き始めた」と嘆く人もいる。野田氏は、国民の信頼をほとんど失った菅政権に最も近く、菅政権の政策を後継すると見られる。恐らく野田内閣は、発足当初はご祝儀で支持率も高くなるだろうが、早晩30%以下に落ち込むことになりそうだ。自公と同じ政策なら、何も素人集団のような民主党でなくても良いわけで、人気低迷のみんなの党あたりが見直されることになるのかも知れない▼次の総選挙は、議員任期ギリギリの2年後になるだろうが、その前の来年9月、再び民主党代表選挙が行われる。野田氏は菅首相の任期を受け継ぐだけで、残余期間の1年を務めるだけだからだ。したがって今回の代表選は本格的な代表選びではなく、その繋ぎ政権選びという向きもある▼今回の代表選では、最大グループの鳩山・小沢グループは、負け戦となった。しかし、同グループは来年を見据え、人気のある原口一博前総務相を温存したとも言われる。今回選ばれた野田氏のまま、総選挙を戦えるとは思えないし、選挙のことを考えれば、重要なのは来年9月の代表選というわけである▼こうした見方が当たっているかどうかは時間が経てばハッキリしてくるだろう。野田氏は会見で、全党体制を取り、これまで不遇だった鳩山・小沢グループを処遇すると語った。そうしなければ野田政権は、傘下の議員が少ないだけに、菅政権と同じく短命政権にならざるを得ない。いずれにしても野田政権は、本格政権とはいえず、繋ぎ政権ということになるようだ。どうやら日本の政界は、短期間で首相がくるくる替わるのが、常態化しそうである。(東京支社=瀬頭明男)

2011年8月31日付


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