為替レートはレアル安だが… 11/09/29 (14:42)
先週来、レアルが対米ドルに対して安くなっている。いわゆるレアル安の状態だ。公定では1米ドル=1.8240レアル(28日現在)、闇ドルが1米ドル=1.86レアル。今後どのように推移するのかは分からないが、ドルを「たんす預金」している人は胸を撫で下ろしているのではないか。これまで、一本調子でレアル高が続き、ドルを手放すに手放せない状況だった。また、ドル族、円族と呼ばれる駐在員の人たちもレアル安で一息つくだろう。これまでのレアル高でドルや円に換算するとブラジルの物価は異常に高いため、青息吐息だったからだ▼だが、喜んでばかりはいられない。レアル安になると、輸入品が高くなる。すでに、チリあたりから輸入されている果物類が値上がりし始めているという。今後、輸入品が軒並み値上がりし、物価高騰を煽るだろう。また、海外旅行を計画している人にとっては、ドルやユーロを購入する際に高くなり、二の足を踏む人も出てくるだろう。このように、為替の変動は庶民の生活に直結しているのだが、不思議に思うことがある。日本の場合、円高になると、輸入品が安くなるため、デパートやスーパーマーケットでは「円高還元セール」と銘打って輸入品の安売りを行うのが常だ。ところが、ブラジルの場合は、このような話は聞いたことがない。そのくせ、レアル安になるとすぐに反応し、値上げ攻勢をかける。納得しがたい▼今回の為替変動は、欧州、特にギリシャの経済不安が背景にある。欧州各国がギリシャに経済支援を行ってきたが効果が薄く、このまま続けば経済破綻は時間の問題だという。当然、連鎖反応を引き起こし、経済不安が瞬時に世界を駆け巡る。2008年のリーマンショックの時は、ブラジルはその影響をほとんど受けなかった。ブラジルの足腰が強くなったと思っていたのだが、今回はブラジルにも大きな影響を及ぼしそうだ▼とは言っても、庶民としては打つ手はない。防衛策は、輸入品を買わず、できるだけ質素な生活を心がけるしかない。先進諸国やIMF(国際通貨基金)の対応を見守るしかないというのが実情だ。(鈴)
2011年9月29日付









