環境情報と私たちの暮らし(6) 成田修吾 11/11/11 (10:56)

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「エネルギー問題」

私たちの生活は石油・石炭に依存し、年々その消費量は増加している。何億年もかけて作られた資源は今、枯渇の危機を迎えようとしている。

世界中ではどのくらいのエネルギーが消費されているのだろうか。世界のエネルギー消費は年2.6%の割合で伸びており、1965年は石油に換算して39億トンだったものが、2008年には113億トンに増えている。この年の2.6%という増加率は、倍増期間が27年ということである。

エネルギー消費を地域別にみると、先進国が全体では1965年の69.1%から2008年の48.8%へと、20%以上低下している。これは旧ソ連の崩壊、先進国の小さい人口増加率と省エネ技術の発達の一方、発展途上国の、特にインドと中国のエネルギー消費量が経済発展と人口そのものの増加により飛躍的に増えているためである。しかしまだ、世界の人口の20%の先進国の人たちが、エネルギーでは50%を消費していることになる。つまり、1人当たりのエネルギー消費量を考えると、先進国は発展途上国の約4倍ということになる(値はエネルギー白書2010)。

先進国の経済や生活は化石エネルギーに依存しており、化石燃料は何億年もかかって作られた有限の資源であり、あと数十年で枯渇すると言われている。しかし年々消費が増加、途上国も経済拡大を目指し、枯渇がさらに早まることは確実である。

世界のエネルギー資源にはどんなものがあるのだろう。エネルギー源は、広義には他のエネルギー源に変換しうるものを指し、狭義には1次エネルギー源を指すことが多い。1次エネルギー源は自然界に存在しているものを指し、2次エネルギー源は1次エネルギー源を何らかの形で変換したものを指す。多くの場合、2次エネルギー源は電力、水素を指し、それ以外が1次エネルギーと考えることができる。

人類有史の始まりに発見したのは木と木の「摩擦熱エネルギー」だった。私たちの祖先は、この熱エネルギーを利用して暖をとり、調理を行っていた。

その後、農耕が始まるとともに風力、水力が利用され始め、太陽光エネルギーは食べ物の乾燥、加熱などに利用されるようになる。18世紀から19世紀に起こった産業革命の原動力となった蒸気機関が発明され、初期の蒸気機関では熱源として薪や石炭が用いられて石油の発見及び生成技術の発達とともに、石油や天然ガスへ移行していく。

現在でも発電部門を中心に石油蒸気ボイラーが相当数利用されている。内燃機関が発明されると電気エネルギーへ変換できる方法が確立され、社会の電化が進むことになる。そのため核分裂エネルギーを利用した内燃機関である原子力発電所の時代になった。しかし、原発事故が起きた時の損害額は、国家予算の2倍、被害者は400万人と試算していた。東日本大震災による原発事故は、それを超える可能性がある。さらに、大規模な電力不足が予想されている。環境先進国では、原子力発電は廃絶の方向にあり、オランダ、スウェーデンは国の方針として全廃した。これに次いでドイツが廃止し、イタリアは全廃完了した。



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