日本とのパイプの再構築を 11/12/09 (12:50)

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 横浜に本部を置く海外日系人協会によれば、世界各国に日系人が250万人居住しているという。そのうち、ブラジルには150万人が暮らしている世界最大の日系人社会がある。日本政府は常に海外に在住する日系人を「国の宝である」と褒め称えてきた。日本政府は、有識者派遣や日系人研修制度などわずかな支援は行っているが、どの国の日系人と話をしても満足な支援は行われていないとの不満を抱いている。日本政府は、日系人と日本との交流を「日日交流」と称し、対相手国の交流と一線を画しているからだ▼十数年前、外国人労働者受け入れに関して当時の内閣は日系人支援を閣議決定した。日本政府が唯一、日系人支援を明らかにしたのだが、この対象は日本国内に居住している日系人就労者に限られている。厚生労働省、文部科学省などが様々な日系人支援を実施しているのもこの枠組みの中でのことだろう。だが、各国に在住する日系人に対しての支援策は未だに明らかにされていない。この理由は、政治家及び官僚が日系人の重要さを認識していないからだろう。ブラジルに限らず、各国の日系人は政財界はじめ様々な分野で活躍している。日本政府が戦略として日系人及び日系コロニアとの付き合い方を考えたことがないのだ▼しかし、これは日本側だけが悪いのではない。かつて、ブラジル、米国の日本人、日系人のリーダーは日本の政治家、財界と太いパイプを持っていた。長い年月をかけ培ったこの絆は、ことあるごとに有効に作用した。ところが、時代とともに世代が代わりパイプが途切れてしまった。ブラジルで言えば、1990年代以降新たなパイプを構築できないまま  年が経過してしまった。パイプを繋ぐのは一朝一夕にはできない。長い歳月をかけ信頼関係を築かなければ機能しない▼今の日系コロニアのリーダーたちを見回しても、その度量のある人が見つからない。目の前の利益だけを追い求め、大所高所の立場から日本の政治家や官僚と話ができる器を持たないのだ。ブラジルは、政治的にも経済的にも世界中から注目されている。その国力を背景にすれば、日系人が両国の架け橋役として大きな役割を果たせる。若い日系人に託すしかないのだろうか。(鈴)

2011年12月9日付


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