新来記者日記(修) 11/12/14 (8:04)
聖市もいよいよ夏らしい気候になり、夕方に集中的な雨が降るようになった。日本だと夏の風物詩の一つとして身の毛もよだつ「怪談」があるが、ブラジルの夏はどうなのだろうか。9月に日本へ帰国した山崎記者が「日系コロニア独特の妖怪はいないのだろうか」と言っていたのが思い出される。
さて新来記者は妖怪に対してはあまり興味はないが、事件から長い年月がたったにもかかわらず、人々の記憶に生々しく残る未解決事件の資料を読むことに社会的意義を感じている。特に突然姿を消す「失踪事件」は目撃情報がなく、事件全体が謎に包まれているため、事件の再発防止のためにも無視できないと考えている。
失踪事件では失踪後にその家族に対して、謎の電話がかかってくることがあり、これが一層事件の特異さを増す。
日本人が海外で巻き込まれた失踪事件を例を挙げると、1990年3月に世界旅行をしていた南埜(みなみの)佐代子さん(29)がネパールで行方不明になった。8月中旬に自宅に南埜さんから「ああ、苦しい。悔しい…」などと泣きながら電話があり、家族が「どうしたの」「どこにいるの」などと問いかけたが、ただ泣きじゃくるばかりで、しばらくして電話が切れたという。これが南埜さんの最後の音信だ。
誰かに連れ去られたことが想像でき、何度資料を見ても鳥肌が立つ。お化けや妖怪よりも、生きている人間が最も恐ろしい。(修)
2011年12月14日付
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