東京便り 野田首相の二枚舌が評判 12/01/24 (10:16)
野田首相の二枚舌、というのがインターネットで話題になっている。要するに2009年に首相が行った街頭演説、麻生内閣不信任案賛成演説と今首相が行うとしている政策が正反対であることがはっきりと分かるからだ。誰かが野田首相がこう言ったという伝聞ではなく、09年の街頭演説の映像がそのままインターネットに流され、誰が見ても、ここで言っていることと今やっていることが正反対であることが分かる。これでは二枚舌と言われても仕方がない▼ネットに流れている映像で野田首相はどう言っているか。ポイントを書くと〈1〉今消費税を上げればデフレを助長する〈2〉天下りを禁じ、12兆円もの無駄金を倹約する〈3〉マニフェストを死守するのは当然、などである▼政権を握り、首相にまで上り詰めた野田首相が、実際にやろうとしている政策はどうか。2009年に演説した内容とは正反対のことである。マニフェストには書いていない消費税増税に必死で、天下りも根絶どころかやりっ放し、マニフェストは守るどころか忘れましたと言わんばかりなのだ。これではデフレの克服もできないどころか、災害復興に10兆円近くも投入したというのに、景気も上向く目がなくなる▼野田首相がなぜ消費税増税にのめり込んでいるのか。元大蔵官僚で青山学院大学の榊原英資客員教授は「財務省に洗脳されたのだろう」と素っ気なく言い放つ。それ以外にも、輸出関連の大手企業は、消費税の莫大な戻しを受け取れ、いくら増税されても懐は痛まない。痛手を受けるのは国内中心の商売をしている中小企業である。経団連の会長が、消費税増税に賛成なのも、こうした事情がある▼政治家は言葉で説明し、それを実行していくのが仕事である。野田首相は演説がうまいと言われるが、その演説が口から出任せの言葉だったとしたら、政治家失格である。野田首相の正体見たりというわけでもないだろうが、内閣改造したものの各メディア調査の支持率は、アップどころか横ばいか、下落である。国民は露骨な二枚舌に呆れているのだろう。(東京支社=瀬頭明男)
2012年1月24日付









