最大の障害はパダリア
12/01/30 (9:03)
スターバックス、年内に店舗倍増へ
米国に本拠を置くコーヒー店チェーンのスターバックス(Starbucks)は、2006年12月にサンパウロ市内のモルンビー・ショッピング内にブラジル第1、2号店を同時オープンさせて以降、当国内で着々と店舗数を増やしており、今後もさらなる拡大を計画している。同社伯法人のウェブサイトによると、同チェーンは現在サンパウロ市に19店、リオデジャネイロ市に6店、カンピーナス市に3店、バルエリ市に2店、ニテロイ市とサンカエターノ・ド・スル市に各1店の合計32店をブラジルで展開しているが、スターバックスは今年、この数を倍増させる計画だという。
これまで5年をかけてやってきたことを1年間でやってしまおうという強気の計画には、ブラジル市場に対する同社の野心がストレートに表れていると言える。伯メディアが22日付で伝えたところによると、現在は全32店舗中23店舗がショッピングモール内に置かれているが、今後はリオ、サンパウロ及び伯南部を中心に、ビジネス施設や大学構内などへも出店する計画だ。同社ブラジル法人の尻を叩くべく決定されたこの店舗倍増計画の背景には、スターバックスのハワード・シュルツCEO(最高経営責任者)の成長・拡大に対する強い意欲と、ライバルとの熾烈な競争が無い当国カフェテリア市場の「ぬるま湯」に浸かっている状況からの脱却を図るという狙いがあるようだ。
当然のことながら、同社のように直営店方式による店舗網拡大を図るには多大な資金が必要となるが、この急速な拡大を支えるのに十分な資金を持っていることがスターバックスの強みの一つだ。11年のグループ全体の売り上げは117億ドルに上り、短期投資に利用可能な資金20億ドルを持つ。これは世界で新たに1千店舗をオープンさせるのに十分な額だという。スプリシー(Splicy)やサント・グラン(Santo Grao)など、スターバックスのように雑誌を読みながら、あるいはワイヤレス接続でインターネットを利用しながらくつろげる「伯国産」のカフェテリアチェーンもあるが、これほどの資金力を持つスターバックスに太刀打ちできるチェーンは当国には存在しない。あるコンサルタントは伯メディアに対し、年間売り上げ1億レアル、フランチャイズ形式で全伯(ブラジリアほか17州)に130店舗を展開するフランズ・カフェ(Fran's Cafe)ですら、米国の巨大チェーン店の進出のおかげで「市場を支配する機会を逸した」と語っている。
ブラジルコーヒー工業会(Abic)によると、当国のコーヒー消費者数は米国に次いで世界第2位だという。スターバックスがブラジルでの拡大を重要視するのも当然だ。しかし、コーヒー店だからといって、ただコーヒーを飲ませるだけでは客は来ない。ブラジルで拡大を図るならばブラジル人の嗜好を捉える工夫が必要だ。同チェーンではすでに、ポン・デ・ケージョやブリガデイロをはじめとする「ブラジルの味」をメニューに加えているが、今後さらに、コシーニャ・デ・フランゴやエンパジーニャの販売も始める予定だという。
Abicのエグゼクティブ・ディレクターは、全伯で1千店以上の店舗を持つカーザ・デ・ポン・デ・ケージョ(Casa de Pao de Queijo)やレイ・ド・マテ(Rei do Mate)、コペンハーゲン(Kopenhagen)、カカオ・ショー(Cacau Show)といったチェーン店よりも、国内に5万2千軒あるとされ、ブラジル人らに最もなじみのある街角のパダリア(パン屋)がスターバックスにとって最も大きな障害になるだろうと話している。
2012年1月28日付









