被災者に喜ばれた伯コーヒー 聖市在住の栗原洋子さん
12/02/03 (9:09)
友人46人からコーヒー託され実現
日本からの進出企業駐在員の夫のブラジル赴任で3度(通算12年)ブラジルに住み、退職後も聖市で暮らす栗原洋子さん(東京出身)は、昨年末に日本へ一時帰国した際、東日本大震災で被害を受けた宮城県七ヶ浜町を訪問し、被災者へブラジルのコーヒーを振る舞った。栗原さんは、「何かできることはないか」と自問する日々が続いたが、日本で過ごしている時偶然目にしたテレビをきっかけにブラジルのコーヒーを届けようと決意。昨年6月と12月の2度にわたり、被災地を訪問してブラジルのコーヒーを提供した。震災から間もなく1年。被災地を訪れた栗原さんが見聞きした被災地、被災者の現状や今後の活動について語った。
栗原さんは、同町で被災者を支援している特定非営利活動法人「レスキューストックヤード」(栗田暢之代表理事)の活動に参加した。
栗原さんによると、避難所から仮設住宅へ移った被災者の中には仮設住宅から外出せず引きこもってしまう人がいたり、仮設住宅は光熱費が自己負担となるため、一度仮設住宅に入居しても、再度避難所へ戻る人もいるという。
コーヒーの提供は、避難所生活のストレス解消や仮設住宅で暮らす人の外出のきっかけ作りとして、同団体が空き家となった仮設住宅を利用して始めた。
栗原さんは日本で偶然見たテレビで同団体の支援活動を知った。「被災地でコーヒーを提供し始めた」と知らせるテロップがわずか数秒流れた。震災後「私に何かできることはないだろうか」と考えていた栗原さんは、「これならできる。ブラジルのコーヒーを届けよう」と決意し、知人を通じて活動場所と団体を調べ、被災地に向かう手はずを整えた。
最初に被災地へ向かったのは昨年6月。JICAの活動のためブラジルで過ごしたことのある東京在住の友人、原勝子さんとともに車で7時間かけて被災地を訪れた。
栗原さんは「6月に行った時はまだ海水が残っていたうえ、津波で打ち上げられた運送用のコンテナがいくつもあった」と震災の影響の大きさに改めて驚いたという。また、「ボランティアの数は多く皆血眼になって働いていたが、笑顔が一切見られなかった」と当時の避難所の印象を振り返った。
栗原さんによると、同団体は七つの避難者コミュニティーに向けた活動をしている。避難者コミュニティーの多くで自殺者が出ているが、同団体が支援しているコミュニティーでは1人も自殺者が出ていないという。栗原さんは同団体について「若い人も一生懸命活動している」と話したが「大変なのはこれから」と自分に言い聞かせるようにつぶやいた。









