増加するのか、シルバー移住(下) 12/02/03 (9:05)

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 ブラジルは、国民の所得格差がかなり大きいため、平均すると日本より所得水準が低い。しかし、ブラジルは5年もすると日本と給与レベルが肩を並べるのではないだろうか。そうなれば、物価も日本と同等かそれ以上になり、日本からブラジルへのシルバー移住は影をひそめてしまう。逆に、ブラジルから日本へ移住者がUターン帰国する可能性も否定できない。高齢化した1世が日本に再移住するケースを想定してみよう▼これまでも、日本に戻り老人ホームに入居した人がいないわけではない。しかし、長年住み慣れたブラジルの生活習慣が身に着き、同居者とソリが合わず、ブラジルに舞い戻ったケースがある。ところが時代は変わり、数年前に静岡を訪れた時、在日日系人から「出稼ぎの日系人も高齢化が始まり、日系人の老人ホームを作ろうという話が出ています」と聞かされた。就労している人だけではなく、日本で就労している子どもたちを頼って1世の親が日本に住みつくケースは増えるだろう▼利息の高いブラジルに預金し、その利子で生活しようと考えれば、難しい話ではない。現在、日本で老夫婦がどの程度の費用で生活できるのか。日本政府や地方自治体が経済的に困窮する国民に対して最低限度の生活を保証するため保護費を支給する制度で「生活保護」がある。高齢者夫婦世帯で東京都区部に居住する場合、月額約12万円(約2600レアル)支給される。これでは、最低の生活しかできないので16万円(約3480レアル)必要とすれば、年間192万円(4万1760レアル)の費用がかかる。この金額を利息で賄うには、約45万レアルをポウパンサ預金(貯蓄預金)に預ける必要がある。ブラジルで年金を受給している人はそれを組み込めるので貯金額はさらに安くて済む▼日系人の集住地域に「日系人村」を建設すれば、生活環境が似た人たちが集うことができ、摩擦も少ないだろう。高齢になると医療保険料も高く、その費用負担もばかにならない。ブラジルより日本のほうが医療費も安く安心して住める。日本では海外に長期滞在をするための体験ツアーが人気を呼んでいる。不況にあえぐブラジルの日系旅行社で「日本Uターン移住体験ツアー」を組んでみれば、需要が掘り起こせるのではないだろうか。(おわり、鈴)

2011年2月3日付


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